気づいたら、顔がずいぶん老けていた――年齢を重ねると、ふと感じることがありますよね。たしかに加齢は原因の一つですが、もしかしたら「間違ったメイク」によって「顔の老け」を強調しているだけかもしれません。そこで、5万人以上もの女性のメイクを変えてきた浅香純子さんの著書『50歳からは塗りすぎをやめると美しくなる~銀座、予約の取れない大人のメイク教室』(大和書房)から、10歳は若返る「自分でできる清潔感メイク術」のヒントをお届けします。
とにかくアーチをやめる
大人の眉は、眉の下側の毛が抜けてアーチっぽい形になっています。
さらに眉自体も上にあがるため、まぶたの間延びに拍車をかけてしまいます。このまぶたの間延びを解消するには、眉下を描き足すのが正解。さらに短めに収めることでシャープさが増し、もったりとした目まわりのイメージを一新します。
大人こそ眉は太く、短く、ストレートに描くべきなのです。
太めストレートが若さを演出
細いアーチ形眉が流行したとき、キリッと上がった眉山をつくるために眉下を剃ったり、抜いたりした方も多いことでしょう。でも、今の私たちの眉は何もしなくてもこの形に近づいています。なぜなら眉下が生えなくなっているから。
これ幸いと、このアーチ形を生かしてメイクをされている方がいますが、これは時代的にも年齢的にも大きく損をしています。
眉は約10年周期でトレンドが変わり、今のトレンドはストレート型。だからどんなにきれいにアーチ形に整えても、時代遅れ感が出てしまいます。さらにアーチ形にすることで老け感が増す原因となる、眉と目の間延びを引き起こすという大失態まで招いてしまうなど、いいことなし。
眉は顔立ち、見た目年齢を左右する重要なパーツ。だからこそ大人の眉づくりは目立ちすぎず、顔のバランスを整えることを意識してほしいのです。
大人の眉に似合う色
眉は形だけでなく、その色でも顔の印象を左右します。
どんなに顔立ちにフィットした形に整えても、真っ黒のままだと、その色のインパクトの強さばかりが目立ってしまい、せっかくきれいに整えた努力も水の泡となってしまいます。
だからこそ、眉や髪の色となじみ、自然に見せる色を選ぶことは、大人の眉づくりにはとても重要なのです。そして、髪の黒い人には黒と相性のいいオリーブが、茶系の髪の人にはブラウンが、その眉色です。
薄くなった眉に立体感をもたせるテク
眉はよく見ると、下から上に向かって生える毛と、上から下に向かって生える毛があり、それらが眉山あたりで重なり合う、立体的なつくりになっています。
この立体感、フサフサ感を再現することが、眉を若々しく描くポイントです。
立体感の決め手は色の濃淡。
毛の多いところは色が濃く、少ないところは色を淡く描き分けるためには、濃淡2色あると便利です。
描く順番で左右対称がつくりやすい
眉を描くときは右眉の眉頭を描いたら、すぐに左眉の同じ場所を描くというように、左右交互に描くのがコツです。また、眉を描き込む細かい作業と、全体の位置や形、色のバランスをチェックする2つの目線が必要。
そのため本当は遠近2枚の鏡を用意してほしいところですが、難しいときには鏡から1歩離れて、上半身が映るくらいの遠目から、必ず眉チェックをしてください。
ペンシルは芯の細いものを選んで、軽く長く持つ
眉パウダーだけではぼんやりしてしまう、眉はしっかりあるけれど、形の補整が必要という人はペンシルを使って、足りない部分の毛を足していきます。
芯の細いものを選んで。眉毛を1本1本足していけるものを。後ろの方を持って軽く描くようにすると、きれいに仕上がります。
アイライン、眉毛、チーク、口紅などパーツごとの清潔感メイク術から、日々のお手入れ方法まで、予約の取れない大人のメイク教室のメソッドが網羅されています
浅香純子(あさか・じゅんこ)
1955年生まれ。早稲田大学法学部卒。Say若創り学教室主宰。長年、大手化粧品会社でブランドマーケティングを担当。メイクアップアーティストブランド「RMK」、大人の女性のためのコスメティックブランド「SUQQU」「CHICCA」を立ち上げる。